日米教育委員会によると、2010~2011年、日本人留学生2万1290人の約半数がカリフォルニア州、ニューヨーク州、ワシントン州、ハワイ州、マサチューセッツ州で学んでいる。
学部留学が49.5%、大学院留学が21.8%、そのほか(短期プログラム等)が20.1%となっている。
日本人留学生のうち、どれくらいが社会人留学かというデータはなかなか見つからないが、ロサンゼルスでは、社会人留学している人にもしばしば出会う。
◇
社会人留学を「派遣留学」「休職留学」「退職留学」の三つに分けてみる。
派遣留学は、会社などの留学制度などを使って留学するケース。人材育成の一環なので、会社が留学費用をサポートしてくれる。なんらかの社内選考があることが多い。
休職留学は、会社を休職し、会社員の身分は保ちつつ、留学するケース。この場合、留学費用は自費だ。休職なので、留学後に元の職場に戻ることができる。
会社によっては「自己充実制度」などと称して、社内選考があるケースも。
退職留学は、会社員の身分は失う。もちろん、留学費用も自費だ。留学後に転職して別のキャリアを築きたい人には、これも選択肢の一つだ。
ここで問題になるのは、休職留学と退職留学の場合の留学費用をどうまかなうか。
アメリカの場合、学費と生活費を合わせると、かなり高額になる。
特に、経営学修士(MBA)プログラムの学費は極めて高く、2年間のコースで1千万円前後になるケースも珍しくない。
それに生活費が加わるので、実際は1千万円では済まない、となると、お手上げという感じに。
それでも、MBAなど専門職修士課程に留学する人はいる。
知っている限りでは、貯金と奨学金で対応している人たちが多い。
ある知人は、会社を退職した後、NGOで国際支援活動を経験。その後、世界銀行の奨学金を受け、アメリカで公衆衛生学修士(MPH)プログラムに入学した。
別の知人は、会社を退職した後、MBA留学費用のほぼ全額を自分の貯金で支払って、アメリカで勉強している。ただ、給料の高い会社に勤めていないと、短期間で十分な貯金をすることは難しい。
◇
留学費用は、留学先が修士課程か博士課程かで、かなり異なる。
修士課程は、基本的には自費というケースが多い。
博士課程は、大学院生がティーチング・アシスタントなどとして、教育業務に関わるため、その労働対価として学費などが免除されるケースが少なくない。卒業まで学費と生活費をまとめてカバーしてくれる博士課程もある。
僕の場合は、大学を卒業した後、日本の会社に就職し、4年間働いた。その後、日本の大学院修士課程を修了した後、アメリカの大学院博士課程に進学して現在に至る。
一般的な大学生留学と社会人留学を足して二で割ったような感じだ。
留学費用については、渡米前に応募した留学奨学金、留学先大学院の奨学金、会社員時代の貯金を組み合わせて、学位取得まで生活していく予定だ。
◇
そのほか、アメリカの大学院に入学するには、いろいろと準備しないといけないことがある。
アメリカ留学一般については、書籍やネットで詳しい情報が手に入る。
書籍では、日米教育委員会編の「アメリカ留学公式ガイドブック」が詳しい。
・日米教育委員会の関連サイトは、こちら。
0 件のコメント:
コメントを投稿