2014年9月6日土曜日

気分転換の外出、移民都市ロサンゼルスを展望

久しぶりにコリアタウンのスーパーマーケットに行った。
本を読み続ける毎日なので、ちょっとした外出が楽しい。
理由は分からないけど、スーパーに行くと何も買わなくても気分転換になる。

この日は牛肉やモヤシなどを買いに行った。牛肉はいつもカルビ肉の切り落としを買う。精肉した際の切れ端部分なので値段が安い。味はとてもいい。

精肉コーナーを通り過ぎると鮮魚コーナー。大きな韓国系や中国系のスーパーでは鮮魚をさばいている様子を見ることができる。男性店員が、体長が1メートル近くありそうな巨大カレイを大きな包丁で切ろうとしていたけど、カレイが暴れて、なかなか迫力があった。

鮮魚コーナーの次は惣菜コーナーへ。
韓国人のおじさんがキムチのような食べ物をパックにしこたま詰めて買っていった。小魚のようなイカのような何か分からないものが真っ赤な調味料で和えてある。英語で「skatewing」と書かれてあるけど、語彙不足で何か分からない。分からないから夕食用に買ってみた。

夕食ではネットで調べる前に食べてみようということで一口。身はパサパサした食感で、骨はコリコリ噛み砕いて飲み込んだ。甘辛の調味料と絡み、ご飯が進むけど、何か分からない。


ホンオフェ(写真手前)とチャプチェ

調べたところ、カンギエイというエイのヒレだった。それを発酵させたもの(フェ)をコチュジャンなどで作った調味料で和えたもので、韓国語ではオンホフェというらしい。

分からなくても食べてみるという作業は意外性があって楽しい。ネットは便利だけど何かを体験する前に使うと、分かりすぎるし、分かったような気になる可能性もある。

エイのヒレを楽しみつつ、ときには分からないものがあれば分からないまま自分であれこれ考えつつ食べてみるのもいいと思った。

最近はスーパー以外でも日々の気分転換に近くの公園に歩きに行く。

その公園はロサンゼルス中心部が一望できる丘で、平日でも多くの人が運動している。さまざまなエスニック集団の老若男女が集う。

丘の頂上までは20分ほどで歩けば到着する。

ダウンタウンの高層ビル群が東側に見える。西側は太平洋だ。ハリウッドサインは小さすぎて見えないけど、それがある山も正面に見える。ロサンゼルスの近代的な都市設計を象徴する高速道路では血流のように自動車が流れており、都市の生きている姿が見える。いつも利用している電車も往復している。

丘の頂上から撮影したロサンゼルス市中心部の180度パノラマ写真(画像クリックで拡大)

1900年のロサンゼルス市の人口はわずか10万人。アメリカ国内の都市別人口順位も36位だった。2010年は380万人でニューヨークに次ぐ2位に。さらに周辺自治体を含むロサンゼルス郡の人口は982万人にも及ぶ。

ロサンゼルスは、19世紀末に鉄道網の拡大と石油の発見、20世紀に映画産業、観光業、宇宙航空産業、貿易業、金融業などの発達を経るとともに、世界各地から集まった移民労働力を吸収し、現在では世界経済の中心地として「グローバル・シティ」と呼ばれるほどに成長した。

この変化には資本主義の発展と第二次世界大戦が大きく関わっており、いろいろな分野の研究者がロサンゼルスに焦点を当てた研究を行っている。
ちょっとした散歩は気分転換だけでなく、この地域の歴史的な変化を実感したり、想像したりする機会にもなる。この機会もネットでは得られない。

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