カリフォルニア州の一部の地域では、格安の授業料で英語教室を受講することができる。
100年以上前から移民を受け入れてきた国の伝統ともいえるだろうか。
どこで英語教室を受けることができるか、ネットを使えば簡単に見つけることができる。
妻が通い始めた成人向けコミュニティスクールは「3ヶ月、週4回、一回3時間」で、わずか20ドル(1600円相当)と前回の記事で報告したところだが、もっと内容が充実していたらしい。
週4回の授業は月~木曜日にあるけど、なんと希望すれば金曜日も会話練習(3時間)を受講できるらしい。
ということで、妻はそれにも通い始めた。
最初の会話練習の参加者は、メキシコ、イラン、ブラジル、エルサルバドル、インドネシア、フィリピン、ブルガリア、キューバ、エチオピア、日本、韓国、中国など出身の35人くらいが参加。会話練習の定員は40人で、2回以上欠席すると除籍になるらしい。
というのも、10人以上がウェイトリストで受講できるのを待っているからだ。
授業が始まると、まずは自己紹介。その後、それぞれの国の名前の付け方などを紹介しあった。
「わたしの国では、政府が名前リストを持っていてそこから選びます」
「おじいちゃんが最初の孫の名前を付けます」
「生まれた日の暦にちなんだ名前を付ける人が多いです」
「占星術で決めます」というわけで、決め方はそれぞれの国でいろいろ。
妻としては「親の名前にちなんでつけたり、名前の本を買ったり・・・親が自由につけたり」と説明した。まあ、日本の場合、なんでもいいというわけだ。
その後、25分ほどの英語学習用ドラマを見て、内容に対する感想をそれぞれ英語で表現した。
妻いわく「けっこう難しいよ。そもそも英語を聞き取れないと意見いえないし、わかっても4割くらい。直接の会話だとある程度わかるのに、テレビになるとなんで難しいんだろう」とのこと。
月~木曜日の英語教室の先生は、外国人に英語を教えて17年と経験豊富。金曜日の会話練習の先生も教えなれてて感じがいい。
この英語教室の受講するには、書類審査も面接審査もない。なので、日本から観光ビザで渡米しても申し込んでも大丈夫らしい。
教室の要綱には「人種、肌の色、エスニック集団、国籍、祖先、宗教、年齢、結婚・未婚、妊娠、身体・精神的障害、健康状態、退役軍人、ジェンダー(社会的性差)、遺伝情報、性別、性的志向、そして、このような様々な特徴の感じ方、にかかわらず、だれでも受講できます」と書かれてある。この内容は1964年の市民権法と通じるので、どのように関係しているのか知りたいところだ。
とくに興味を引いたのは「このような様々な特徴の感じ方」という部分。つまり、人種にしても、宗教にしても、それを何ととらえるかは個人差があるので、そうしたそれぞれの「とらえ方」の違いもすべて受け入れるということ。「法的な立場」という項目は見当たらなかったけど、クラス分けの面接で「なんで英語を学びたいの」以外はほぼ一切何も聞かれないということからすると、非合法移民でも受講することができそうだ。
というわけで少し話を戻すが、すでに日本で仕事をしているなど、ある程度、経済的に安定した状態で、しばらく休職して実践的な英語力を高めたい人には、とてもいい選択肢になるだろう。
そして、なによりも『周りに日本語を話す人がいない・少ない』という、この教室の環境は、実践的な英語力を伸ばすうえで決定的な要素といえるだろう。
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