2012年12月15日土曜日

留学生活の息抜き、つながる日本の人・情報

アメリカ大学院留学、最初の学期を無事に終えた。
博士課程の勉強の進め方だけでなく、ロサンゼルスでの暮らし方も一から学んだ4ヶ月半だった。

大学図書館で働く日本人女性の司書さんのご厚意で、図書館関係者の打ち上げパーティーに招待していただいたので、妻とおじゃました。
午後5時半。大学の一角にある素敵な催し会場に入ると、おしゃれに着こなした人たちがたくさん集まっていた。
料理は、アメリカ生活ではおなじみのブッフェ形式だけど、料理の質が高かった。
ぷりっぷりのエビのバター炒めやラビオリは目の前で料理してから、自分の皿に置いてくれる。
サラダには、蒸した芽キャベツやルッコラなど、ふだん家で食べない野菜が並ぶ。
ちょっとリッチな気分で、同じ丸テーブルの席に着いた人たちを話をした。

ブッフェ形式の料理。カボチャとリンゴのスープもおいしかった。

僕らを招待してくれた司書さんを中心に、そのテーブルには自然と日本に関係のある人たちが集まった。
司書さんのだんなさんはアメリカ人の日本研究者で、日本語も堪能。
司書さんの友だちで、この大学の日本人卒業生の女性は、アメリカ人の婚約者と参加。
くわえて、なんと、別の日本人女性の司書さんも、アメリカ人のだんなさんと同席していた。
アメリカの一つの大学に、日本人司書さんが二人もいるというのは、うれしい驚き。日本語の史料も使いながら勉強する身としては、とても心強い。

と思いながら、周りを見回すと、アメリカ以外出身の司書さんは日本人だけに限らないようだ。
韓国出身の50歳代の女性司書さんにもあいさつ。韓国関係の図書を担当しているらしい。

今年3月に3週間、ソウルの大学で韓国語を勉強したので、ここぞとばかりに韓国語で簡単な会話をしていると、「韓国語のの名前は?」と聞かれ、なんのことかわからなかったが、「韓国では日本の名前を使いましたよ」と答えた。「じゃあ、私が韓国語の名前をつけてあげるわ」と言われ、さらにわからなくなったが、「キムとかパクみたいな感じですか」と聞くと、「そうよ」と笑顔で答えてくれた。
どういう名前になるのか分からないけど、とても感じのいいかたで、楽しい会話だった。

妻とぷりぷりエビをおかわり。こちらのエビは日本より安いけど、ふだんの生活ではあまり食べないので、食い意地がでた。


パーティで出会った日本や韓国出身の司書さんらは、東アジア資料室関連の仕事をしている。
この資料室は、図書館の一角にあって、日本、韓国・北朝鮮、中国の参考資料がずらっと並ぶ。
書庫に行くと、日本で出版された書籍が何千冊も収められており、ちょっと日本に帰ったような気持ちになる。同じ書庫には、中国や韓国の書籍も豊富にそろえてある。

資料室には、朝日新聞とジャパンタイムスなど、東アジアの新聞も置いてあり、僕もときより立ち寄る。
朝日新聞は「国際版」で、日本の新聞紙に比べて、やや幅が狭く、縦が長いアメリカの新聞紙に印刷されており、文字の幅がやや狭い感じだが、記事は日本で購読されているものとほぼ変わりない。

この日も、パーティ前に立ち寄った。
アメリカ時間で12月14日だったが、日本の13日までの国際版が置いてあった。

もっぱら16日投開票の衆議院選挙の情報が並ぶ。
日本の情報はネットでいくらでも入るんだけど、こうして紙面をばらばら開いて、ざっと記事を見渡して、ぱっと目に入った見出しから、記事を読んでいくようなリズムは気持ちがいい。

12月上旬の紙面をめくると、話題の人を紹介する「ひと」欄で、日系アメリカ人の経験についてドキュメンタリー映画を撮影した、すずきじゅんいちさんが紹介されていた。幼いころに小学校の体育館で見た映画『マリリンに逢いたい』の監督らしい。
すずきさんは最近までロサンゼルスに住んでいたらしく、その間に知った日系アメリカ人の歴史に心動かされたことがきっかけとなって、日系アメリカ人をテーマにした映画三部作を撮ったらしい。

この日のパーティでは、アニメーション制作経験のある日本人女性にも出会った。映像関係ということで、すずきさんの記事の話をしてみると、なんと彼女もその映画制作に関わっていたという。

いろんな情報にふれるように心がけていれば、いろんな人につながっていく。
最初の学期を終えて、パーティでちょっと息抜き。こういう機会に感謝して、来学期にのぞみたい。

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