2015年3月15日日曜日

交差するロサンゼルス、まちぶらで知る魅力

ふだんは降りない駅で路面電車から降りた。友人の迎えを待つ。
約束時間まで15分ほどある。少し歩こう。

駅の隣は交差点。線路と道路、さらに電線と人と雲が交わる。
ちょうど僕の対角線上にはメキシコ料理店が見える。

右手からベビーカーを押すおかあさんがやってくる。左手から自転車に乗ったおにいさんが視界に入る。おかあさんとおにいさんとメキシコ料理店と僕が向かい合って交差する。


メキシコ料理店まで横断歩道を二度渡る。今日はかなり暑い。
料理店の北どなりはガラクタ屋さん。アクセサリーやらなんやらが並ぶ。店主のおじさんが工具を使って作業している。


お次はメキシコ系食料品店。少しのぞいてみる。


50平米ほどの小さな店にメキシコ人が好むチーズやサボテンなどの食材がひしめくように並ぶ。
小柄なメキシコ人夫妻がトルティーヤ30枚入りのビニール袋をそれぞれ両手に抱えている。
全部で10袋くらいはあるんじゃないだろうか。

「それは家族で食べる分ですか」と声をかけた。
「そうよ」と夫妻。「かなり多いですね」と加えると「多いでしょ」と笑った。

どんなトルティーヤなんだろうかと手にとる。できたてもちもちで湯気がビニール袋を曇らせている。
大手スーパーで目にする大量生産されたトルティーヤと違って、ここから車で20分ほど離れた別のメキシコ系個人食料品店で手作りしたものらしい。


レジの前では何人かの客が列を作っていた。ここじゃないと手に入らないものもあるんだろう。この地域はロサンゼルス郡内でも比較的治安のよくない地域と考えられている。もちろん注意する必要があるけど、日中にぶらぶら歩くと、そこに暮らす人々を通して地域の魅力が見えてくる。


この日、僕が降りたのはロサンゼルス・メトロのExpo/Western駅。プラットフォームからは有名なハリウッドサインが見えた。あれもロサンゼルスだけど、こうした交差点が僕にとってのロサンゼルスなんだろう。

ハリウッドサインは写真右奥の山に設置されている。

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