というわけで、車を買って、自動車保険に加入した。
運転免許については、現在は仮免だが、スムーズにいけば9月中には本免がとれるはずだ。
ちょうど8月、カリフォルニア州議会が非合法移民でも運転免許をとることができる法案を承認した。
アメリカに滞在する資格がないのに、運転する資格はあるというのはどういうことなのか。
ロサンゼルスのダウンタウンを貫く高速道路=2012年7月撮影 |
アメリカ国内に約1150万人暮らしている非合法移民は強制送還の対象だが、その多くがアメリカ経済を底辺で支える低賃金労働者だ。
とくに非合法移民が多いカリフォルニア州。アメリカ市民や合法移民(広い意味で留学生の僕も含む)と同じように、この地で働く非合法移民にとっても車は欠かせない。
気鋭のネット新聞The Huffington Postなどによると、このカリフォルニア州の法案の背景には二つの要素があるという。
一つは、オバマ大統領の非合法移民関連政策だ。
オバマ大統領は、16歳以下のときにアメリカに入国し、現在30歳以下の非合法移民の若者に限って、正式に労働を許可し、強制送還も控えるという政策を行っている。カリフォルニア州の法案の対象者は、このオバマ政策の対象者ということになっている。
もう一つの理由は、交通安全対策だ。
非合法移民が免許を取得する過程で、交通ルールを知り、自動車保険に加入するようになれば、重大な交通事故を未然に防ぐことができる。このように、ロサンゼルス市長を含めた法案支持者は説明している。アメリカでは、死亡事故の5件に1件は、無免許ドライバーによるものらしい。
後者の理由は、入国管理の問題と交通安全の問題を切り分けることで、政治家が反「不法移民」の有権者の批判を避ける狙いもあるだろう。
重要なのは前者の理由。幼いころ、親とともにアメリカに「不法」に入国した若者たちが、アメリカの市民権はないものの、実質的にはアメリカ人として成長して、アメリカで働いているという現実が、こうした法案を後押ししている。
労働者であるということ、子どもである(であった)ということの二つが重なったとき、そうした人々の現実はいつも力強い。
・The Huffington Postの関連記事は、こちら。
・NBC Latinoの関連記事は、こちら。
0 件のコメント:
コメントを投稿